すばらしき犬連れ旅
ワッフィー(以下、ワフ)と私の登山、旅のスタイルはこんな感じです。
1.リードについて
「登山道ではリードをつけるのが原則です」ということはわかっています。でもワフはいつもノーリードです。すみません。
マテ、コイなど、基本的な命令に従うことができればノーリードでもなんら問題は無いと思います。
ノーリードに対してはいろいろ意見があることは承知しています。ですからここではこれ以上申しません。
登山道では、人影が見えたらすぐワフを呼び止めてこそこそとリードをつけます。
この件で文句を言われたり、議論を吹っかけられたりしたくないからです。
中型犬なので犬の嫌いな人には怖い大きさだと思います。だからなるべくノーリードでいるところを見られないようにします。
二人以上でハイキングする方の場合は犬の前後を人ではさんで進むのが好ましいといわれています。
でも私は一人ですからワフは基本的に先に行かせます。
見通しが悪く、人がいそうな山頂や展望台、休憩所、道路に近くなったらツケといって後に付けさせます。そして人の気配を感じたらすぐリードをつけます。
犬の歩く速度は人よりはやい。
リードをつけていると犬は人と同じ速度で歩くことになります。
中型犬以上の場合、犬の歩く速度は人より速いので常時リードで引っ張られる状態になります。
これが疲れるだけでなく、山道では危険でもあります。
ノーリードで歩けばともにストレスなく、また、平均速度も上がることは間違いありません。
犬はノーリードだと自分の好きな速さで歩いて、好きに道草を食うことができます。
それにリードで犬をコントロールするより声でコントロールしたほうが安全で便利ですしね。
2.糞について
犬の糞は当然持ち帰ります。
ワフは登山道から離れないようしつけてあるので、糞は登山道上でします。
登山道から離れてするのが礼儀だと言う人もいますが私はそうは思いません。
登山道は人間のテリトリー、登山道外は原則的に野生生物のテリトリーですからむやみに外れるのは慎むべきでしょう。
山のトイレ問題に関しては平均すると、一般の人よりも愛犬家のほうが意識が高いのではないかと思います。
犬の糞を持ち帰るのは愛犬家の常識です。ハイキング中にした糞はビニール袋にいれて持って帰ります。
愛犬とハイキングをしていると宿泊するところをさがすのがわずらわしいので、我々はいつも野宿です。すると糞をするのは愛犬だけではなく、当然飼い主である人間(私)もすることになります。
(人は普通、便といいますが、みょーに汚らしく感じるのでここでは犬と同じに糞と言います)
公衆便所のある場所ならば問題ありません。しかし登山道入口の狭い駐車スペースにはトイレがない場合が多いです。
犬の糞は持ち帰りなれている人は多いが自らの糞はどうですか。
いやー、なかなか持ち帰ろうという気にはなれませんね。
実際。犬の糞害より人の糞害のほうがはるかに深刻な問題です。重量で数倍、人数でさらに何十倍、何百倍。
最近、人も糞を持ち帰ろうという運動がありますが、愛犬家の場合は糞を持ちなれているので扱いに抵抗がないと思います。
私の場合、高山や雪上ならば人の糞も持ち帰ります。汚物の入った袋をザックにくくりつけて人に見られても平気な顔ができます。いやむしろ誇りに思えます。これは犬連れのひとつのメリットです。
そして低山や、人工林の場合は穴を掘って埋めます。
深さは10cmくらい。
車にスコップを積んであるので掘れます。
この場合も尻を拭いた紙は持ち帰りです。
万一糞を埋めることができなくて、持ち帰ることもできない、あなた。山でキジを撃つのは非常事態の場合が多いと思います。だから紙さえ持ち帰れば私は許そうと思います。
それに紙さえ残しておかなければ人の糞だとは言いきれませんしね。
紙は残るんです。
必ず持ち帰りましょう。
注:条件が整えれば燃やしてしまうのも手ですが、間違っても山火事にならないよう注意してください。
なお、尻を拭いた紙は湿気っていますから完全に燃やすのは難しいと思います。
この手の話は書くとどうしても長くなってしまう・・・
3.登山ルート
犬連れ登山のルート選択は以下の通りです。
(1)車でアクセスできること
犬連れで公共交通機関を利用する手間を考えると当然。
(2)登山口に戻ってこられるルートを選ぶ
車で来ているのだから当たり前。
基本的にピストンルート。縦走、横断はしない。一部ループを含んでも良い。
普通の登山者が好まないルートになるので登山者は少ない。
(3)百名山は避ける
その地域で一番人気を避ければ人の数はぐっと減る。
いわゆる「山頂」にこだわらない。我々人間は三角点や地図に書いてある山頂の表示する場所を求めてしまうのが性だが、犬にとっては何の意味もない。
子供の視点で思ってみよう。まわりよりも高いところ、見晴らしのよいところ、高度感があるところがおもしろいのだ。
(4)時期をはずす。
お花畑が有名な登山ルートは花が咲いていないだけで全くオフシーズンになってしまうことも多い。
(5)はしご、鎖場を避ける
四つ足の犬の登坂能力はかなりのものであるが人工的に設置されたはしご、鎖はつかむことができないので無理。
抱いたり背負ったりして登るべきではない。下りられなくなる可能性がある。
(6)所要時間はルート総距離の2倍を見込む。
犬が通過できるかどうかは行って見なければ分からない。たとえばループルートを考えてみよう。コースを一回りしてもとの地点に戻るほんの少し手前に犬の通ることのできない場所があるかもしれない。
そうするとそこで引き返す必要がある。この場合ループにならずにピストンルートになってしまう。
(7)基本は野宿
テント泊または車中泊
宿と違い時間的自由がある。特に早朝登山がやりやすい。
宿泊、休憩用にワイヤーリードを持ちましょう。
(8)ハイキングルートは臨機応変に変える。犬を連れて歩きやすいルートがあれば変更する。そのために目的地近くの地図を多めに持っていく。
登山に関して犬の優れている点
まとめると以下の通りです。
(1)犬の登坂能力の高さ
今までの経験では人工的なルートを除くとすべてのルートでワフの登坂能力は私を凌駕します。
ちなみに私も体力には自信があるほうにもかかわらずです。
ぬかるみや岩、雪上などつめのある足はとても有利です。
一方苦手なのは平滑な板、特に鉄板が滑りやすく上がるのが怖いようです。もちろんはしごや鎖はだめですよね。
(2)四つ足の安定性
がけのすぐそばでも安心して谷を覗き込んでいます。つかむところがなければ人にはなかなかできません。
(3)視覚に頼らないルートファインディング能力
言うまでもなく犬の嗅覚が優れているからです。これに関しては人間は盲同然といってもいいでしょう。
天候が悪くなっても暗くなっても、登山道をはずすことはありません。ただし、多くの人が道迷いするような場所では注意が必要です。
また、必ず元に戻るルートを続けていくと、帰り道を教えてくれます。
当たり前ですがすべて犬に任せることはありません。
(4)他の動物をすばやく感知する能力
時折、風上に向かって耳をそばだてていることがあります。私には何も見えませんが。
熊を発見して吠えたこともあります。
(5)犬に話しかけることで危険動物にこちらの存在を知らせることができる
単独行だと声を出すのは変ですよね。なにか音の出るものを持っていればいいのですが。
犬に話しかけることで熊などの危険な動物にこちらの存在を知らせることができます。
(6)糞の問題
前述。
(7)非常時のレスキューが期待できる
これは経験がありませんし、経験すべきでないことでしょうが、万一山の中で一人動けなくなったとき、役に立つと思います。
そのために「助けて」という幟(笑)を犬につけて、メモを持たせられるようにしておかないといけませんが。
(8)他の登山者に与えるイメージの向上
一人で山を歩いていて一番怖いのは野生動物ではなく、人間でしょう。突然現れるとびっくりしますね。
いつも単独行なので、女性に会ったりしたら警戒されるのではないかと気を使いますが、犬を連れていると安心するようです。
ワフは優れた登山パートナー
「ペットを山に連れてくるな」という標識や意見がある。ただし猟犬は別なのだそうだ。猟犬は家畜でありペットではないからだ。
ではワフはペットではなく家畜だ。私の登山をサポートする使役犬だ。
言うことをすぐ聞かないと鼻面を殴る。こぶしで殴って言うことを聞かせる。
犬は腰が弱いから尻をたたいてはだめである。頭部は人よりかなり頑丈にできているから殴っても大丈夫だ。
ただし、それ以外は思い切り可愛がる。家畜をかわいがってはいけないなんていう法律はないのだから。
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