ログビルディング情報【vol.1】

 2004年5月16日

           ログハウスとは

 

近所にログハウスができた。最近流行のマシンカットログハウスである。ログハウス専門誌にもよく広告を出している某メーカのキットである。

 

たまたま近くを通りかかったので、覗いてみたがぜんぜんうらやましくない。

 

そうなのだ。私にとってマシンカットログハウスはログハウスといえないのだ。

 

マシンカットログハウスを所有しておられる方、所有することを決定した方には申し訳ないが私にとってマシンカットログハウスは何の魅力もない。ログハウスというから興味をそそられるが、行って見てもログハウスとしては見るに値しない。もちろんこれはホームとして価値がないなどといっているわけではなく、コンストラクション、建築物として魅力がないといっているだけなのだ。

 

余計なお世話だ。これは自分の気に入った“ログハウス”なのだ。というオーナーの主張を曲げようなどというつもりはさらさらない。

 

では私にとってログハウスとは何なのだろうか。ログハウスの定義について考えてみた。

 

“ログハウスとはログハウスファンにとって望ましいと思える建物の総称である。”

 

こんなところだろうか。でもログハウスファンって誰だ。

 

辞書で調べてみるとこうあった。

 

log ログ まるた【丸太】

〔「た」は接辞〕皮をはいだだけの材木。 

 

lumber  ランバー ひき材, 材木, 板材 (timber)

 (製材した)材木, 角材, 板材 (注米・カナダでは lumber のほうが一般的; 類語 timber は角材・板材などに加工した材木; wood は切り出した木の樹皮をむいて建築その他の用途に整えた材木).

 

これらによるとマシンカットログハウスはランバーハウスである。けっしてログハウスではない。

 

マシンカットログハウスの主流は角ログ、したがって丸太小屋ならぬ角太小屋だ。

「夢の丸太小屋に暮らす」という雑誌があるが「夢の角太小屋に暮らす」になってしまう。これ、本当にあなたの夢?

 

カナダのスキーリゾートとして有名なウィスラーにはたくさんのログハウスがある。

最近では部分的に極太の丸太を棟木、母屋に使ったポストアンドビームがはやっているようだ。やはりここで多いのはハンドカットログハウス。マシンカットは見当たらない。

 

マシンカットは日本ではやっているようだが、その理由は安いことだろうと思う。

 

ある資料によるログハウスの坪単価

 

ハンドカット    60万円

ポストアンドビーム      50万円

マシンカット    40万円

 

外壁がランバー材の家屋は、外観をぱっと見ただけではログハウスなのか、在来軸組み工法に板を張りつけたウッディーハウスなのかわからない。

違いはノッチの張り出しがあるかどうかだけである。

 

内側から見たら、両者ともノッチが見えないので、さらに区別がつかない。

 

マシンカットログハウスの中には、一階はログ積みだが二階部分はログと同じ幅の板を張って壁を作ったものがある。この場合内側から見ただけではどこまでがログでどこから板が張ってあるのか注意してみないと分からない。

 

 

ノッチ組みがログハウスの特徴のひとつだが、ノッチ外側の出っ張りになんかの価値があるのか。

雨にあたって傷みやすいし、なんと言っても場所をとる。

 

ログハウスのデメリットとして(これは昔ながらの日本家屋である真壁造りにもいえることだが)構造体が表に露出しているので傷みやすく、傷んだ場合交換が容易にはできないということが挙げられる。

 

一方、大壁造りでは外壁が傷んだら交換することができる。

 

ウッディーハウスで充分じゃないか。いやそのほうがいいのではないかと思う。

 

マシンカットのログハウス、はっきり言って私はうらやましくない。

 

それにログハウスは自然で素朴な建物である。あえて近代技術を持ち込みたいと思わない。

 

そもそもなんでログハウスなのか。ログハウスは丸太小屋だ。木の自然な形状が味わいとなる家だ。これを製材してしまって何の価値があるのか。

 

 

でも私はすべてのマシンカットログハウスを否定するつもりはない。

 

セルフビルダーにとって自分で組み上げることのできるマシンカットログハウスには価値があると思う。本当は2×4も在来工法(最近はプレカットという便利なものがある)も素人が組み立てることができるはずなのだけど。

 

日本では家を建てる大工さんは職人だ。この世界に割り込んで素人が家を建てるのは敷居が高い。

ところがログハウスの場合、もともと職人さんの世界から来ていないから素人が手を出しやすいのではないかと思う。

 

また、ログハウスのメリットはログを積み上げるだけというひとつの技術だけで壁が完成してしまうこと。在来工法だと、軸組みの技術と壁を作る技術の両方知らなければならない。

でも結局はログハウスでも二階の壁は在来工法と同じ造作が必要になるので同じことなのだけれど。

 

勝手なことをいろいろ書いてみたけど、さてあなたはそれでもマシンカットログハウスを選びますか。

 

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